「虎に翼」の主題歌、米津玄師の「さよーならまたいつか!」お聞きになりました?
まだの方は(特に女性)、1番だけでなく、2番もすべて通しで聞かねばその良さは見えてきませんので、ぜひ。
歌を聞いていて思い出したのが、井上輝子先生のことです。
ご存知のとおり、井上輝子先生は学術分野での女性学の確立に貢献された方です。
和光大学で井上輝子先生の読書会に参加していたときのこと。
その時の状況はほとんど覚えていないのですが、読書会の中で、女性の地位が昔とあまり変わらない状況に読書会の参加者が憤りとやるせなさで意気消沈していました。
そのとき井上先生が、螺旋階段を登って行くように、少しずつ変わっていきます、というようなことをおっしゃったのです。
目から鱗が落ちたので、「螺旋階段を登って行くように」とおっしゃったことは間違いありません。
それ以後、私は行き詰ったときにこの言葉を思い出しています。
主題歌のタイトルはなぜ、「さよーならまたいつか!」なのかを考えたとき、「私の力は微力だったけど、ここまでやった。あとは、後に続くあなたたちへ。まかせた!」という思いが込められているのではないかと思います。
「繋がれていた縄を握りしめて しかと噛みちぎる
貫け狙い定め 蓋し虎へ どこまでもゆけ
100年先のあなたに会いたい 消え失せるなよ さよーならまたいつか!」*2
変わっているように見えなくとも、螺旋階段を登るように変わって行っている。
見据えるのは、100年後。
私もとにかくできることをやり続け、学問成果の埋没を少しでも防いでいきたい。微力であっても。
学術出版社の誇りにかけて!
2024/0504 代表 髙村京夏
*1、2 出典:米津玄師「さよーならまたいつか!」より、抜粋。
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